リラックス効果が高いと言われており、年齢性別問わず、誰もが利用する「アロマ」。現在、さまざまな商品が販売されており、特に女性から支持されています。
そんなアロマが不眠症克服に役立つ可能性があることをご存知でしょうか。
もちろん、医薬品ではないので即効性はありません。しかし、睡眠と臭覚の関係性を紐解けば、効果がないとも言い切れないのです。
この記事ではアロマが睡眠にもたらす効果について詳しく解説していきます。
私たちは睡眠時、わずかではあるものの五感である「感覚刺激」による影響を受けていると言われています。
特にもっとも強い影響を与える刺激は「光」です。
太陽光をはじめ、夜間における照明など、周囲にはさまざまな光が溢れています。そして、このような外界の明暗情報は私たちの睡眠リズムの調節に大きな影響を与えています。
そして、光ほどではないものの「臭覚」も自律神経(副交感神経)やホルモン調整に関わっている可能性があります。
つまり、臭覚による良い刺激が加われば良質な睡眠を実現できるかもしれないのです。
現在さまざまなアロマが発売されており、その効果は多種多様です。
主に安眠・不眠・イライラを解消するとした「リラックス効果」が注目されていますが、残念ながら医薬品のような即効性はありません。
あくまで臭覚にうったえかけて心地よい刺激を受けることができるだけであって、○○に絶対的な効果があるとは医学的に証明されていないのです。
しかし、不思議なことにアロマで睡眠の質が変わったと感じる人々は少なくありません。
これまでにアロマの効果を調査する研究はいたるところで行われています。しかし、どれも信ぴょう性に乏しい内容ばかりで、結局はアロマそのものの効果ではなく、「プラセボ効果」による影響が大きいとの見方が強くなっています。
また、そもそもとして被験者の人数が少なかったり、効果の判定方法が曖昧というケースも多く、アロマにおける研究領域はまだまだ発展途上のようです。
アロマで不眠症そのものを治すということは難しいテーマかもしれません。
しかし、嗅覚による刺激が感情や行動と深い関わりのある「脳部位」とつながっていることは紛れもない事実です。他の感覚刺激は密接していないことから見ても、嗅覚と睡眠の関係性は深いと言えるのかもしれません。
事実、嗅覚と記憶におけるおもしろい研究結果があります。
バラの香りによってカードの組み合わせを記憶させて、睡眠中(ノンレム睡眠中に)にバラの香りを漂わすと、目覚めた後に記憶を引き出しやすいという結果が見られた。
仮にアロマの安眠・不眠効果が実証されれば、不眠症克服も夢ではないと言えるでしょう。
睡眠の質を良くするためには、「眠りはじめ」にこだわる必要があります。
快眠時は誰しも眠りに入る時、スーっと眠ることができ、起きた時に良く眠ったと感じるケースが多いのです。
そんな眠りはじめを改善するのに有効なのが、心身のリラックス。アロマはリラックス効果に長け、心地いい嗅覚における刺激を与えてくれるので、良質な睡眠を得やすくなります。
アロマ選びは非常に重要です。
なぜなら嫌いな香りのものを選んでしまうと、逆効果にしかならないためです。
よって安眠に適したアロマ選びの基準は、普段あなたが使っているシャンプーや化粧品などの香りを参考にすることです。
具体例をあげると次のようになります。
・フルーティー系ならオレンジ精油
・フローラル系ならラベンダー精油
・ウッド系ならサンダルウッド精油
・ハーブ系ならティートリー精油
あなたが好む香りを探し、それを含むアロマを選ぶと効果的です。
アロマの使い方は非常にかんたんです。
就寝前の15分程度を目安に、アロマをティッシュなど1滴垂らし、枕元に置くだけでOK。
あくまで1滴垂らすというのがポイントになります。効果を得ようとたくさん垂らすと、香りが強くなり逆効果となるので注意してください。
残念ながらアロマの効果は医学的に証明されていません。それでもアロマによってリラックス効果を得られたと感じる人々は数え切れないほどいます。
自分に最適なアロマを見つければ、良質な睡眠を得られるかもしれません。試す価値は十分にあります。