2024年11月取材
私の専門は麻酔で、2020年に集中治療部専属になり、現在は集中治療に本腰をいれて対応しております。
東北大学病院は、集中治療部を麻酔科で持っていて、麻酔科が集中治療室を見る形になっているのですが、私が集中治療室に配室となった2020年はちょうどコロナ禍が始まったタイミングで、当初は右も左もわからないような状況で集中治療を始めました。
集中治療というところでは、患者さんはおそらくいちばんに御自身の予後というものを期待されていると思います。執刀の先生や内科の先生も患者さんの病気が良くなることを期待して治療をしているわけですが、患者さんご自身が、まさかご自分が集中治療室に入った後にこんなにも動けなくなる、痛みが残るといったことまで理解されていた方はあまりいらっしゃらないところもありますので、我々としてはやはり「元気になってお家に帰るまで繋がるような集中治療」ということを第一に考えています。
病気が良くなるだけでなく、全人的に歩けるようになる、コミュニケーションが取れる、認知機能が保たれる、栄養状態が保たれる、ボディイメージも整っているというようなことを意識して、ときには患者さんにちょっと厳しいことや、「ここが頑張り時だ。」などと無理を言ったりもすることもあるのですが、例えばそこから半年後、1年後に「集中治療室であんなこと言われたけど、今があるのだな。」と思ってもらえるように期待を込めて治療をしています。
まだまだお話は続きます。続きは動画をご覧ください。